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萩園どうぶつ日和STAFF BLOG

犬のアトピー性皮膚炎③  治療と上手な付き合い方

犬アトピー性皮膚炎は、残念ながら「薬を飲めば完全に治って終わり」という病気ではありません。

一方で、適切な治療と日頃のケアを組み合わせることで、かゆみを抑え、快適な状態を長く維持することができます。

治療で大切なのは、一つの方法だけに頼るのではなく、いくつかの方法を組み合わせることです。

① かゆみ・炎症を抑える

まず重要なのが、つらいかゆみを抑えることです。

現在は、

  • ステロイド
  • シクロスポリン
  • オクラシチニブ(アポキル®)
  • ロキベトマブ(サイトポイント®)

など、さまざまな治療の選択肢があります。

それぞれ特徴が異なるため、症状の強さや年齢、持病、治療期間などを考慮して、その子に合った治療を選択します。

症状が強い「急性期」と、落ち着いた状態を維持する「慢性期」では、治療方法が変わることもあります。

② 細菌やマラセチアの増殖を治療する

アトピー性皮膚炎では皮膚のバリア機能が低下し、細菌やマラセチアが増えやすくなります。

感染が加わると、それ自体がかゆみを強くする原因になります。

そのため、皮膚の状態に応じて、シャンプーや外用薬、必要な場合には抗菌薬などを使用します。

「かゆみ止めを使っているのに、またかゆくなってきた」という場合には、こうした二次感染が関係していることもあります。

③ シャンプー・スキンケア

アトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能を守ることも大切です。

適切なシャンプーには、

  • 皮膚表面のアレルゲンや汚れを落とす
  • 細菌やマラセチアの増殖を抑える
  • 皮膚を清潔に保つ

といった役割があります。

ただし、洗いすぎやその子に合わないシャンプーは、皮膚を乾燥させることもあります。

保湿剤なども組み合わせながら、その子の皮膚の状態に合わせたスキンケアを行うことが重要です。

④ 悪化させる原因をできるだけ減らす

アトピー性皮膚炎では、ハウスダストマイトや花粉などが症状に関係することがあります。

完全に取り除くことは難しいですが、

  • 室内をこまめに掃除する
  • 寝具を清潔にする
  • 散歩後に体や足を拭く・洗う

など、アレルゲンとの接触を減らす工夫が役立つ場合があります。

⑤ 食事や栄養面から皮膚をサポート

皮膚の健康を維持するため、必須脂肪酸などを含む食事やサプリメントを補助的に利用することもあります。

ただし、栄養療法だけで強いかゆみを治療するものではありません。

薬・スキンケア・生活環境・栄養管理を組み合わせることがポイントです。

目標は「薬をゼロにすること」だけではありません

飼い主さんから「できれば薬を使いたくない」とご相談をいただくことがあります。

もちろん、必要以上の薬を使わないことは大切です。

しかし、かゆみを我慢している状態が長く続くと、ワンちゃん自身がつらいだけでなく、かき壊しによって皮膚炎や感染をさらに悪化させてしまうことがあります。

大切なのは薬をゼロにすることではなく、必要な治療を適切に使いながら、できるだけ少ない負担で良い状態を維持することです。

犬アトピー性皮膚炎は、長く付き合っていくことの多い病気です。

だからこそ、

「かゆくなってから治す」だけではなく、
「かゆくなりにくい皮膚を維持する」

という考え方がとても重要です。

その子に合った治療方法やスキンケアを一緒に探しながら、かゆみの少ない快適な毎日を目指していきましょう。

 

当院ではワンちゃんそれぞれの症状に合わせて、獣医師が最適なシャンプー、リンス、保湿剤などを選ぶ薬浴治療を行っております。
皮膚科において薬浴は欠かすことのできない治療となっています。
薬浴を行うことにより改善のスピードも格段にアップします。
今まで薬浴治療を行わずになかなか皮膚の改善に見られないワンちゃんはぜひ当院にご相談ください。