2026.10.31

新しく子犬や子猫を家族に迎えるのは、とても楽しみなことですね。
小さな体で元気いっぱいに遊ぶ姿や、安心して眠る姿を見ると、自然と笑顔になるものです。
一方で、「ワクチンはいつ打てばいいの?」「ごはんは何回あげるの?」「いつから動物病院に行けばいいの?」など、疑問や不安を感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
実は、子犬・子猫を迎えてからの最初の1か月は、これからの健康と生活習慣を考えるうえで、とても大切な時期です。
今回は、獣医師の立場から、ぜひ知っておいていただきたい5つのポイントをご紹介します。
子犬や子猫を迎えたら、できれば数日以内に動物病院で健康チェックを受けることをおすすめします。
見た目は元気でも、先天的な異常や寄生虫、皮膚・耳のトラブルなどが隠れていることがあります。
動物病院では、体重や発育状態、心臓の音、口の中、皮膚や耳などを確認します。
また、子犬・子猫ともに消化管内寄生虫が見つかることがあるため、便の検査も大切です。
初めての受診では、ワクチン証明書やこれまでの健康記録、できれば新鮮な便を持参するとスムーズです。
子犬・子猫は、母親から受け継いだ免疫が成長とともに徐々に低下していきます。
そのため、適切な時期にワクチンを接種することが重要です。
【子犬の場合】
混合ワクチンは一般的に生後6〜8週頃から開始し、原則として生後16週以降まで2〜4週間隔で接種します。
また、日本では生後91日以上の犬に狂犬病予防接種が法律で義務付けられています。接種時期は健康状態や混合ワクチンの予定も考慮して相談しましょう。
【子猫の場合】
猫の混合ワクチンも一般的に生後6〜8週頃から開始し、生後16週以降まで複数回の接種を行います。
猫では、生活環境や感染リスクに応じて猫白血病ウイルスなどの予防についても検討します。
さらに、犬猫ともにノミ・マダニや消化管内寄生虫の対策が必要です。犬ではフィラリア予防も重要になります。
予防の内容は月齢や体重、生活環境によって異なるため、動物病院で相談しましょう。
新しい環境に来たばかりの子犬・子猫は、環境の変化によってストレスを感じることがあります。
そのため、最初はこれまで食べていたフードを継続するのがおすすめです。
急にフードを変更すると、下痢や嘔吐の原因になることがあります。
変更する場合は、体調を見ながら少しずつ切り替えていきましょう。
また、成長期には十分なエネルギーと栄養が必要です。
子犬・子猫用の総合栄養食を基本とし、月齢や体格に合わせて食事量や回数を調整しましょう。
特に体の小さな子犬や幼い子猫では、長時間食事をとれないことが低血糖につながる場合もあるため注意が必要です。
社会化とは、人や動物、音、さまざまな環境に慣れていくことです。
子犬では生後3〜14週頃、子猫では生後2〜7週頃が、社会化にとって特に重要な時期とされています。
この時期に安心できる経験を積むことで、将来の過度な恐怖やストレスを減らすことにつながります。
子犬では、抱っこで外の景色を見せたり、生活音に慣れさせたりすることができます。
子猫では、優しく体に触れる、ブラッシングに慣れる、キャリーケースを安心できる場所にするなどの経験が役立ちます。
ただし、無理に慣れさせようとすると逆効果になることもあります。
感染症への配慮をしながら、その子のペースで、楽しい経験を少しずつ増やしてあげましょう。
子犬・子猫は成長が早い一方で、体調が急に変化することもあります。
毎日の食欲、元気、便や尿の状態、体重などを観察する習慣をつけましょう。
特に次のような症状には注意が必要です。
こうした症状が見られた場合は、早めに動物病院へ相談してください。特にぐったりしている場合や尿が出ない場合は、緊急の対応が必要になることがあります。
また、日頃から体重を測っておくと、成長の確認や体調変化の早期発見にも役立ちます。
子犬・子猫を迎えた最初の1か月は、新しい家族との信頼関係を築く大切な時間です。
健康診断やワクチン、食事、社会化など、最初に知っておきたいことはたくさんあります。
「こんなことを聞いてもいいのかな?」と思うような小さな疑問でも、遠慮なくご相談ください。
動物病院は、病気になってから行く場所というだけでなく、健康な子犬・子猫の成長をサポートする場所でもあります。
大切な家族が元気に成長できるよう、一緒に見守っていきましょう!