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萩園どうぶつ日和STAFF BLOG

最近、散歩やジャンプを嫌がっていませんか? 犬と猫の変形性関節症について

「最近、散歩の途中で立ち止まることが増えた」

「以前はソファに飛び乗っていたのに、最近はあまり乗らなくなった」

「寝ている時間が長くなった」

こうした変化を、年齢のせいだと思っていませんか?

実は、関節の痛みが原因になっていることがあります。

今回は、犬や猫に多く見られる「変形性関節症」についてお話しします。

変形性関節症ってどんな病気?

変形性関節症は、関節のクッションの役割をしている軟骨が少しずつすり減り、関節に炎症や痛みが生じる病気です。

年齢を重ねることで発症しやすくなりますが、肥満や過去のケガ、関節への負担なども原因になります。

特に高齢の犬や猫では珍しい病気ではありません。

一度傷んだ軟骨は元の状態に戻りにくく、少しずつ進行していくため、早い段階で気づいてあげることが大切です。

こんな症状はありませんか?

変形性関節症は、必ずしも足を引きずるとは限りません。普段の生活の中に、痛みのサインが隠れていることがあります。

犬の場合

  • 散歩に行きたがらない、歩くのが遅くなった
  • 散歩の途中で立ち止まったり、座り込んだりする
  • 寝起きに動き出すまで時間がかかる
  • 階段の上り下りを嫌がる
  • ソファや車に飛び乗らなくなった
  • 以前よりも動くことが少なくなった

猫の場合

  • 高い場所にジャンプしなくなった
  • ジャンプする前にためらうようになった
  • 高い場所から一度に飛び降りず、段階的に降りる
  • 毛づくろいが減り、毛並みが悪くなった
  • トイレの出入りがしにくそう
  • 遊ぶ時間が減り、寝ていることが増えた

特に猫は、痛みを隠すのが上手な動物です。

足を引きずるような分かりやすい症状がなくても、ジャンプをしなくなったり、動くことが少なくなったりする場合は注意が必要です。

「もう年だから仕方がない」と思っていた行動の変化が、実は関節の痛みによるものだった、ということもあります。

どうやって診断するの?

まずは普段の歩き方や動き、関節の曲げ伸ばしを確認します。

必要に応じてレントゲン検査を行い、骨の変形や関節の状態を調べます。

ただし、レントゲンで確認できる変化と、実際の痛みの強さが必ずしも一致するわけではありません。

そのため、飼い主さんから伺う普段の様子も、診断するうえで大切な情報になります。

気になる動きがあれば、スマートフォンで動画を撮っておいていただくと、診察の際に役立ちます。

どんな治療をするの?

変形性関節症の治療では、痛みを和らげ、できるだけ普段どおりの生活を続けられるようにすることを目指します。

主な治療には、次のようなものがあります。

① 痛みを抑えるお薬

炎症や痛みを抑える消炎鎮痛薬(NSAIDs)や、痛みの原因となる物質(NGF)の働きを抑える抗体医薬品などがあります。

抗体医薬品には、犬用と猫用のお薬があり、定期的な注射によって痛みを和らげる効果が期待できます。

年齢や持病、症状などを考慮し、その子に合ったお薬を選びます。

② 体重管理

体重が増えると、それだけ関節にかかる負担も大きくなります。

特に太り気味の子では、適正体重に近づけることが大切です。

③ 適度な運動

痛いからといって、まったく動かない生活を続けると、筋肉が落ちて関節を支える力も弱くなってしまいます。

無理のない範囲で散歩や運動を続け、筋肉を維持することも大切な治療の一つです。

④ 生活環境の見直し

ご自宅の環境を少し工夫するだけでも、関節への負担を減らすことができます。

例えば、フローリングに滑り止めのマットを敷く、ソファの横にステップを置く、猫のトイレを出入りしやすいものに替えるなどです。

こうした工夫を、お薬による治療と組み合わせていきます。

早めに気づいてあげることが大切です

変形性関節症は、長く付き合っていくことの多い病気です。

残念ながら、すり減った軟骨を完全に元に戻すことは難しいですが、適切な治療によって痛みを和らげ、生活の質を維持することは十分に期待できます。

犬や猫は、痛みがあっても言葉で伝えることができません。

散歩を嫌がる、ジャンプをしなくなる、寝ている時間が増えるといった小さな変化が、痛みのサインになっていることもあります。

「最近、少し動きが鈍くなったかな?」

そんな変化に気づいたら、年齢のせいだと決めつけず、一度ご相談ください。

大切な家族が、これからも快適に過ごせるようにしてあげたいですね。