2026.11.06

愛犬や愛猫が突然、首を伸ばして「ブーブー」「ガーガー」と苦しそうな音を立て始めたことはありませんか?
「息ができていないのでは?」「何かが喉に詰まった?」と驚いてしまう飼い主様も多いと思います。
このような症状は、**「逆くしゃみ(リバーススニージング)」**と呼ばれる現象かもしれません。
今回は、犬や猫の逆くしゃみについて、原因や対処法、動物病院を受診する目安をご紹介します。
通常のくしゃみは、鼻から勢いよく空気を吐き出す反射です。
一方、逆くしゃみは、鼻から急激に空気を吸い込む動作を繰り返す現象です。
そのため、通常のくしゃみとは異なり、「ブーブー」「ズーズー」「ガーガー」といった特徴的な音が聞こえます。
逆くしゃみの際には、次のような様子が見られます。
見た目には苦しそうですが、典型的な逆くしゃみは一時的な反射現象であり、多くの場合、命に関わるものではありません。
ただし、似た症状を示す呼吸器疾患もあるため、注意が必要です。
逆くしゃみは、鼻の奥から喉にかけての部分(鼻咽頭)が刺激されることで起こると考えられています。
原因やきっかけには、以下のようなものがあります。
● ホコリや花粉などの刺激
室内のホコリ、花粉、香水、芳香剤などが鼻や喉の粘膜を刺激することがあります。
● 興奮や運動
遊んでいるときや散歩中、食事の前など、興奮したタイミングで起こることがあります。
● 急な温度変化
冷たい空気などの刺激がきっかけになる場合があります。
● 鼻や喉の炎症
鼻炎や感染症などによって鼻咽頭が刺激され、逆くしゃみが起こることもあります。
● 鼻咽頭の異物やポリープなど
頻繁に症状が起こる場合には、鼻の奥の異物や腫瘤、ポリープなどが関係している可能性もあります。
なお、逆くしゃみの原因が明確に特定できないケースも少なくありません。
逆くしゃみは犬で比較的よく見られますが、猫でも起こることがあります。
【犬の場合】
小型犬でよく相談される症状の一つですが、犬種や体格に関係なく起こる可能性があります。
特に興奮したときや散歩中などに見られることがあります。
【猫の場合】
猫の逆くしゃみは犬ほど一般的ではありません。
猫が「ブーブー」「ゼーゼー」と音を立てている場合には、猫喘息、鼻炎、鼻咽頭ポリープなど、ほかの病気との区別が重要になります。
猫で繰り返し症状が見られる場合には、早めに動物病院で相談しましょう。
突然始まると驚いてしまいますが、まずは飼い主様が落ち着いて様子を観察することが大切です。
1.無理に動かさず、静かに見守る
典型的な逆くしゃみは、短時間で自然に治まることがほとんどです。
2.首輪やハーネスの圧迫を避ける
首周りが締め付けられている場合は、無理のない範囲で緩めてあげましょう。
3.刺激物を避ける
芳香剤や煙、ホコリなどがきっかけになっている場合は、その環境から離してあげましょう。
4.可能であれば動画を撮影する
診察時には症状が出ないことも多いため、発作中の動画は診断の大きな助けになります。
※鼻をふさいだり、無理に口を開けたり、水を飲ませたりすることは避けてください。呼吸困難や異物による窒息だった場合、危険なことがあります。
逆くしゃみ自体は心配の少ないケースが多いものの、以下のような場合には注意が必要です。
【早めの受診をおすすめする症状】
【緊急受診が必要な症状】
このような場合は、単なる逆くしゃみではなく、呼吸困難や気道の異常などが起こっている可能性があります。
速やかに動物病院を受診してください。
典型的な逆くしゃみで、発作が短時間で治まり、普段の生活に問題がなければ、特別な治療を必要としないことが多いです。
一方、頻繁に繰り返す場合や、ほかの症状を伴う場合には、原因を調べる必要があります。
診察では、症状の経過や動画を確認し、必要に応じて鼻や喉の検査、画像検査などを検討します。
鼻炎や異物、ポリープなどの原因疾患が見つかった場合には、それぞれに応じた治療を行います。
逆くしゃみは、犬で比較的よく見られる一時的な呼吸の反射現象です。
突然「ブーブー」「ガーガー」と音を立てるため、飼い主様は驚いてしまいますが、多くの場合は自然に治まります。
ただし、すべての異常な呼吸音が逆くしゃみとは限りません。
特に猫の場合や、症状が頻繁に起こる場合、普段と違う様子が見られる場合には、ほかの呼吸器疾患が隠れている可能性もあります。
「これって逆くしゃみなのかな?」と迷ったときは、ぜひ症状を動画に撮影して、動物病院でご相談ください。
大切な愛犬・愛猫の呼吸の変化を、日頃からよく観察してあげましょう。