2026.08.26
アトピー性皮膚炎は、体質やアレルギー、皮膚のバリア機能など、さまざまな要因が関係する病気です。
そのため、お薬だけではなく、シャンプーや保湿、食事、サプリメントなどを組み合わせて皮膚の状態を整えていくことが大切です。
今回は、その中でも「サプリメント」についてお話しします。
犬のアトピー性皮膚炎では、
などの症状がみられます。
また、皮膚の表面には本来、外からの刺激物やアレルゲンが入りにくくする**「皮膚のバリア」**があります。
アトピー体質のワンちゃんでは、この皮膚バリアが弱くなっていることがあります。
そこで治療では、
①痒みを抑える
②皮膚の炎症を抑える
③皮膚のバリア機能を整える
という複数の方向からアプローチしていきます。
アトピーのワンちゃんのサプリメントとして、まず注目したいのがEPA・DHAなどのオメガ3脂肪酸です。
魚油などに含まれている成分で、人の健康食品でもよく耳にしますね。
EPAやDHAなどの脂肪酸には、体の中の炎症反応に関係する働きがあります。
また、必須脂肪酸は皮膚や被毛を健康な状態に保つためにも重要です。
そのため、アトピー性皮膚炎の治療にプラスする「補助療法」のひとつとして利用されることがあります。
ただし、飲んですぐに痒みが止まるものではありません。
皮膚の状態が変化するには時間がかかるため、数週間~2か月以上続けて評価することが大切です。
アトピー性皮膚炎では、痒みだけでなく皮膚のバリア機能を整えることも非常に重要です。
そのため、
などを利用して、皮膚を内側・外側の両方からサポートする方法があります。
サプリメントだけではなく、保湿剤やシャンプーなどを組み合わせることも大切です。
最近注目されているのが、
「腸内環境と皮膚・免疫の関係」
です。
そのため、乳酸菌などのプロバイオティクスをアトピーのワンちゃんに利用する研究も行われています。
とても興味深い分野ですが、現時点では「乳酸菌を飲めばアトピーが改善する」と言えるほど十分な研究結果が揃っているわけではありません。
今後さらに研究が進むことが期待されています。
特に当院ではビタミンDと腸内環境、さらには免疫調整の働きの調査を進めています。
ここが一番大切なポイントです。
サプリメントだけでアトピー性皮膚炎を治療することは難しいと考えられています。
痒みが強い場合には、
などが必要になることがあります。
サプリメントはこれらの代わりではなく、治療を支える「プラスα」と考えると分かりやすいでしょう。
アトピー性皮膚炎は、一頭一頭症状が違います。
「春だけ痒くなる子」
「一年中足を舐めている子」
「外耳炎を繰り返す子」
「薬を減らすとすぐ痒くなる子」
など、本当にさまざまです。
そのため、
お薬で痒みをコントロールしながら、食事やサプリメントで内側からサポートし、シャンプーや保湿で外側から皮膚を守る。
このように、いくつかの方法を組み合わせながら、その子に合った治療を探していくことが大切です。
「できるだけ薬を減らしてあげたい」
「今の治療にサプリメントを追加してみたい」
「どんなサプリメントを選べばいいの?」
そんな疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。
ワンちゃんの皮膚の状態や食事、現在使用しているお薬などを確認しながら、その子に合った方法を一緒に考えていきましょう。