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萩園どうぶつ日和STAFF BLOG

犬・猫の「緑内障」について

目が赤い、白っぽい、痛そう…実は緊急性の高い病気かもしれません

「なんとなく目が赤い」「片方の目が大きく見える」「目が白っぽくなってきた」

こうした症状がみられたとき、注意したい病気のひとつが緑内障です。

緑内障は、眼圧(眼球の内側からかかる圧力)が上昇することで、網膜や視神経がダメージを受け、強い痛みや視力低下、失明につながることがある病気です。

特に急性の緑内障は、できるだけ早く眼圧を下げる必要がある眼科の緊急疾患です。

そもそも「眼圧」とは?

目の中には「眼房水(がんぼうすい)」という透明な液体があり、常に作られながら、目の外へ排出されています。

イメージとしては、水道から水が入り、排水口から同じくらいの量が出ていく状態です。

ところが、何らかの原因で眼房水の「排水口」がうまく働かなくなると、目の中に水がたまり、眼圧が上昇します。

この高い眼圧が続くと、網膜や視神経が障害され、視覚を失ってしまうことがあります。30mmHg近い眼圧が続くと失明の恐れがあるといわれています。

緑内障では、次のような変化がみられることがあります。

  • 👁️ 白目が赤く充血している
  • 👁️ 黒目が白~青っぽく濁って見える
  • 👁️ 瞳孔が開いたままになっている
  • 👁️ 左右の目の大きさが違う
  • 👁️ 目を細める、触られるのを嫌がる
  • 👁️ 元気がない、寝ている時間が増えた
  • 👁️ 物にぶつかるなど、見えにくそうな様子がある

慢性化すると、眼球そのものが大きくなる「牛眼(ぎゅうがん)」がみられることもあります。

ここで知っておいていただきたいのが、犬や猫は「目が痛い」と言葉で伝えられないということです。

目を気にする仕草だけでなく、「いつもより元気がない」「食欲が落ちた」「寝てばかりいる」といった一見目とは関係なさそうな変化が、痛みのサインになっていることもあります。

緑内障には「原発性」と「続発性」があります

緑内障は大きく2つに分けられます。

原発性緑内障は、眼房水の排出経路そのものに問題が起こるタイプです。犬では遺伝的・犬種的な素因が関係するものがあります。

一方の続発性緑内障は、ぶどう膜炎、水晶体脱臼、眼内腫瘍など、別の目の病気が原因となって眼圧が上昇するタイプです。

猫では犬とは少し事情が異なり、原発性緑内障よりも、ぶどう膜炎などに伴う続発性緑内障が多いとされています。

どうやって診断するの?

緑内障を疑う場合に非常に重要なのが、眼圧測定です。

専用の眼圧計(トノメーター)を使って眼圧を測定し、目の状態や症状と合わせて診断していきます。

必要に応じて、眼底検査や隅角検査、超音波検査などを行い、緑内障の原因や視覚が残っている可能性などを詳しく調べることもあります。

緑内障の治療

治療で最も大切なのは、できるだけ早く眼圧を下げることです。

視覚が残っている場合は、点眼薬や内服・注射などによって眼圧を下げ、可能な限り視覚を守ることを目指します。状態によっては、レーザー治療や眼房水の排出を助ける手術など、外科的な治療を検討する場合もあります。

残念ながらすでに視覚を失い、回復が難しい場合には、治療の目的を**「視力を取り戻すこと」から「痛みを取り除くこと」へ切り替える**ことがあります。

緑内障による痛みが続いている場合には、眼球摘出などの外科的治療を選択することもあります。これは「治療を諦める」という意味ではなく、痛みから解放し、その子が快適に生活できるようにするための治療です。

「様子を見よう」が危険なことも

緑内障で特に重要なのが、時間です。

急激に眼圧が上昇する急性緑内障では、短期間のうちに視神経や網膜へのダメージが進む可能性があります。そのため、急性緑内障は獣医眼科では緊急疾患として扱われます。

「昨日までは普通だったのに、急に目が赤くなった」

「片方の目だけ白っぽい」

「急に目を痛そうにしている」

「瞳孔が開いたままになっている」

このような症状があれば、数日様子を見るのではなく、できるだけ早く動物病院へご相談ください。

🐶🐱 まとめ

緑内障は、眼圧の上昇によって痛みや視覚障害を引き起こす病気です。

特に急性の場合は、早期発見・早期治療が視覚を守るためにとても重要です。

ご自宅でも、ときどき愛犬・愛猫の顔を正面から見て、**「左右の目の大きさは同じかな?」「赤くなっていないかな?」「白く濁っていないかな?」**とチェックしてみてください。

いつもと違う目の変化に気づいたら、「これくらいなら大丈夫かな」と迷わず、お早めにご相談ください。