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萩園どうぶつ日和STAFF BLOG

【猫の骨折手術】脛骨骨折に対する外科治療を行いました

こんにちは。萩園どうぶつ病院です。

今回は、猫ちゃんの後ろ足の骨折に対して行った手術をご紹介します。

猫の脛骨骨折とは?

脛骨(けいこつ)は、後ろ足の膝から足首にあたる部分をつなぐ、体重を支える重要な骨です。

高い場所からの落下や事故など、強い力が加わることで骨折することがあります。

骨折の状態によっては、安静にするだけでは十分な回復が難しく、手術による固定が必要になります。

今回の症例

今回ご紹介するのは、体重約5kgの猫ちゃんです。

レントゲン検査では、後ろ足の脛骨の下側約1/3の位置に骨折が認められました。

骨が斜めに折れているだけでなく、一部が細長い骨片に分かれている複雑な骨折でした。

【手術前のレントゲン画像】

このような骨折では、骨片を正しい位置に戻すことに加え、治癒するまでしっかりと安定させることが重要です。

今回行った手術

骨折の固定には、一般的に金属製のプレートとスクリューを使用する方法があります。

しかし、今回の骨折は脛骨の下側に位置し、斜めの骨折線が長く入っていたため、スクリューを適切に配置することが難しい状態でした。

そこで今回は、髄内ピンと締結ワイヤーを組み合わせた固定方法を選択しました。

① 髄内ピンによる固定

骨の内部に直径2.8mmの金属製ピンを挿入しました。

今回使用したピンは、先端にネジ山がついているタイプです。

骨折部より先の骨にネジ部分を固定することで、骨片の保持を補助します。

② ワイヤーによる骨片の固定

次に、斜めに折れた骨片をできる限り元の位置に整復し、専用の金属ワイヤーを骨の周囲に巻いて固定しました。

これを「締結ワイヤー固定」といいます。

ワイヤーによって骨片同士を圧迫し、骨折面のずれを抑えることを目的としています。

今回は複数のワイヤーを使用し、術中に骨折部の安定性を確認しました。

【手術後のレントゲン画像】

骨折の状態に合わせた治療が大切です

骨折の手術には、プレート固定、髄内ピン固定、創外固定など、さまざまな方法があります。

どの方法が適しているかは、骨折した場所、骨折線の方向、骨片の大きさ、動物の体格などによって異なります。

今回も骨折の形状を考慮し、髄内ピンと締結ワイヤーを組み合わせた固定方法を選択しました。

手術後の経過について

骨折の治療は、手術が終われば完了というわけではありません。

骨がしっかり癒合するまでは、運動を制限し、定期的なレントゲン検査で骨の回復状態や固定器具の位置を確認していく必要があります。

今回の猫ちゃんも、今後の経過を慎重に見守っていきます。

最後に

猫ちゃんは痛みを隠すことがあるため、骨折していても症状が分かりにくい場合があります。

後ろ足を地面につけない、歩き方がおかしい、足を触ると痛がるなどの様子が見られた場合は、早めに動物病院へご相談ください。

当院では、骨折の状態や動物の体格、全身状態などを考慮し、それぞれの症例に適した治療方法を検討しています。